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2014年度視察及び研修実施記録
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 視察研修の記録
















 東北大震災と原発事故から3年余が過ぎた。原発事故によって未だ14万人を超える人々が故郷を追われたままでいる。震災(経過からすれば人災と言える)によって未曾有の過酷事故を起こしたその原因究明も反省も無く、自民・公明党政権はこの4月11日に原発をベースロード電源として位置づけたエネルギー基本計画を閣議決定した。巨額の維持費を垂れ流し続ける核燃料サイクルは破綻が明らかにもかかわらず継続推進とした。時代錯誤の方針には呆れ果てる。2012年の衆議院選挙では、自民党は「原発依存度の低下」を、政権に加わる公明党は「脱原発」を公約に掲げた。明らかな公約違反である。事故の原因究明もされず、放射性廃棄処理方法も確立されないままに、他国に原発技術を輸出するという。原子力ムラに群がる輩の厚顔無恥も甚だしい。目先の金のためなら何でもやる。やはり政治は三流国家だったといわれても仕方ない。
 ドイツ、スイス、イタリアなど日本の事故を教訓としいち早く方向転換をした国々もあるし、もともと方針として原発を持たないベルギーやスコットランド(自治政府)のような国々も数多くある。
 これらの国々はいずれも自然エネルギーの利用拡大と省エネ政策の推進でエネルギー自立型社会の構築に力を注いでいる。
 彼らからいわせれば、当事者の日本がどうして舵を切れないのかと不思議に思っているようだ。しかも、もともと世界の自然災害のおよそ2割が起きている日本という国は原発の立地に向いていない。
 それより何より、使用済み核燃料棒の処理に全く目処が立っておらず、仮に事故が無く運転されたとしても早晩この処分で行き詰まる。遙か先々の世代まで及ぶ無責任なツケ回しである。
 円安に誘導しておいて化石燃料が高騰しているから原発を稼働せよという矛盾した(旧態)経済界の圧力はますます強まっている。しかし、良く思いだして欲しい、原発の発電単価は安いと思っていたのが実はそうで無かったことが、立命館大学の大島教授らの調査によって明らかとなった。全くの市場原理の下で運転したら電力会社も実は原発は割に合わないと解っている。現に米国では経済性がないということでこの15年間に5基が廃炉となった。2013年12月米国エネルギー省の発表によれば、下表の通りその発電単価は太陽光発電に次ぐものとなっていることが、結いの党代表の江田憲司氏のブログでも紹介されている。
 

米国発電コスト比較(新設/2018稼働予想)

発電所の種類

コスト
(セント/
kWh

原子力発電

最新型

10.84

石炭火力発電

従来型

10.01

天然ガス火力発電

従来型コンバインドサイクル

6.71

最新型コンバインドサイクル

6.56

最新型コンバインドサイクル+CCS

9.34

風力発電

8.66

地熱発電

8.96

水力発電

9.03

太陽光発電

14.43

2014.2.12米国エネルギー省・エネルギー情報局資料から衆議院議員江田憲司事務所作成

 事故時の保険にしても世界広といえどその補償を引き受ける保険会社は無いのである。政府の補助等によってかろうじて成り立っているのである。
 にもかかわらず原子力村という既得権益の集団の解体や日米核同盟の見直しなどに対し政治は腰砕けで切り込めず、新たな未来に向けて舵を切れないのである。デンマークやドイツでは電力革命により雇用数が以前の3倍ほどに増加しているというのに。
 残念だが国民一人一人が、学習を継続し集団のエネルギーでもって社会や政治を変革するしか無い。
 当法人も小さな力であるが、今後も引き続き自然エネルギー社会を築くをテーマに学習会の実施や視察研修を受け入れていくので、よろしくご愛顧を賜りたい。
 研修写真  研修テーマ(施設見学30分、講義60分 質疑15分)  受講団体名  月日
エネルギー自立型社会を築く 名古屋市守山地区新婦人の会 4/18

エネルギー自立型社会を築く 飯田市新人職員59名 5/14
5/15
 
 出張講演

エネルギー自立型社会を築く
 飯田市上郷連合婦人会  5/14
美しい郷土を未来へ 飯田市橋北公民館爽やか講座
23名
5/23
エネルギー自立型社会を築く 松本市城東公民館15名 6/26
出張講義
自然エネルギー社会を築く
飯田風越高校生40名 7/1
   出張講演
自然エネルギー社会を築く
 環境保全協会上田支部総会 7/11 
住の地産地建が環境を守り地域を甦らす ふじみ野市議会  7/18
エネルギー自立型社会を築く 横浜国大工学部学生7名 7/25
エネルギー自立型社会を築く 嘉悦大学11名 7/31
エネルギー自立型社会を築く 環境と教育研究集会25名 8/1
エネルギー自立型社会を築く 飯田下伊那共産党議員12名 8/23
エネルギー自立型社会を築く 長野市環境パートナーシップ会議31名 9/10
エネルギー自立型社会を築く 宍粟市市議会4名 10/29
自然エネルギー施設の見学 浜松市文化交流講座34名 10/31
エネルギー自立型社会を築く 浜松市文化交流講座50名 11/7
住の地産地建が環境を守り地域を甦らす 飯田高等職業訓練校指導員8名 11/8
エネルギー自立型社会を築く 長野県環境保全協会
中部支部総会
11/11
エネルギー自立型社会を築く 岐阜市新婦人の会 11/16
自然エネ利用体験と講義 松本大学25名 12/21
資源エネルギーの地産地消が持続可能な社会を築く 松本市民エネルギー講座参加者20名